自主出版物を売る店を3ヶ月やってみた所感

dismal-dusk.hatenablog.com こちらの記事で高らかに宣言した自主出版物まわりの活動。少しずつですが、動き始めることができました。 その感想をつらつら書いていきます。意外なことは特にありませんが。 忙しい 最近はオンラインストアの運営、データベー…

文学フリマ東京41(11月23日)で『生き延びるための自虐』『逃走』を販売します

bunfree.net 日程 : 2025年11月23日(日)12:00〜17:00 場所 : 東京流通センター 第一展示場、第二展示場 入場:前売: 1,000円 当日: スマチケ 1,350円・現地窓口 1,500円 南ホール3・4「す-35」のスペースに「hesperas」として参加します。 会場図(南…

ブログ名変更+新サイト開設のお知らせ

先日、全国のZINEや自主流通冊子の情報を集めるサイトを作りました。 hesperas.com 色々模索中でまだ情報も少ないですが、当面の間は上記サイトに「hesperas」の屋号を当てはめることにします。 このブログは、本日から「田原夕のブログ」(仮)と変更します…

口うるさい奴になりたくない(『逃走:公務員退職記2024』収録)

以下は、個人誌『逃走:公務員退職記2024』に収録された文章です。 基礎情報は以下のページにあります。 dismal-dusk.hatenablog.com 1冊ずっとこんな調子なので参考としてください。 口うるさい奴になりたくない 例えば、1週間後が提出締切りで、職場の全…

『逃走:公務員退職記2024』について・頒布/販売情報

ご無沙汰しています。 昨年から色々ありましたが、一応生きています。 今回はZINEイベントへの郵送参加と、新刊のお知らせです。 頒布/販売情報 書店・オンライン 2025年7月:イベントを主催された書店 "rebelbooks"(レベルブックス)様で取扱いただくこと…

2024年に読んでいたマンガ作品備忘録

今年もやります。昨年はこちら。 dismal-dusk.hatenablog.com 読んだ媒体ごとに分け、読了日昇順(昔であるほど上)に挙げて感想を書いていきます。特に感想がないもの、様々な理由から評価できないと思ったものは含まれていません。 なお明らかなR18レーベ…

2007-11年、Podcastボイスドラマの諸相と衰退(個人的記憶に基づく)

この記事で、ドラマ『アンダー・ザ・ブルー』について書きました。 dismal-dusk.hatenablog.com しかし、このような作品のことを2011年当時の私がどうやって知り、どのような形で聴いたのかを説明していませんでした。 それは決して些細な事情ではありません…

オーディオドラマ『アンダー・ザ・ブルー』の思い出

YouTubeプレイリスト "Magia Vetita" に追加する曲を探していたところ、このような曲を見つけました。 Para Bellum(feat. kakichoco) www.youtube.com コーラス、弦楽器、金管楽器がうまく混ざったスピード感のある曲で、まさにプレイリストの方針に合致し…

休職したり退職したり就職できなかったりした人の話

最近は標題のようなものばかり読んでいます。 また、以下に挙げた本や漫画だけではなく、年上の知人が就職に苦労し壮絶に貧乏だった話を聞いたり、労働環境で苦しんでいる人のSNSアカウントを見たりもしています。それでどこか落ち着いた気分になったり、私…

人工言語で詩を作りました 2

タイトル通りです。 このブログの「アニメ」カテゴリーで言及する作品や、思い入れのある作品に出てくる人物たちの雰囲気をもとに書きました。 dismal-dusk.hatenablog.com se na cyliva (いかないで) ouini, ouini, se na seda ああ、ああ、とらないで mo…

人工言語で詩を作りました/YouTubeプレイリスト"Magia Vetita"公開

発音等の解説 母音 子音 アクセント Tirpfazou Drin (禁じられた魔法) YouTubeプレイリスト "Magia Vetita" 突然ですが、読者の皆さんは人工言語って知っていますか? エスペラントとかが有名ですが、発音、単語、文法などを含めて人工的に設計された言語…

【2024年版】読めていない同人誌・ZINE全60冊の紹介動画を撮りました

田原です。 履歴書に書けるほうの労働が本当につらく、辞めたくなっています。 GWはどこにも行く気が起こらず、知人と予定が合うこともなく、鬱々としていたので深夜に独り言を喋り続けて動画を撮りました(昨年に続き2回目)。 (昨年の記事) dismal-dusk.…

「消えたい」の解釈を拒絶する:プロジェクトセカイ「25時、ナイトコードで。」について

警告 免責事項 序、「消えたい」を焦点にしたあらすじ 親密な相手には「消えたい」と言えない ニーゴのメンバーにはどうして「消えたい」と言えたのか ニーゴの特性:目的本位のドライな関わり ニーゴの特性:「生きたい」を前提としていない人々 「消えたい…

ほぼ無料の物語体験を可能にする仕組み――「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」について

ご無沙汰しています。個人誌の制作が一段落し、次のブログ更新は何になるかなと思っていたのですが、わりと突然に語りたいコンテンツがやってきました。標題のとおり、今回取り上げるのはセガによるiOS・Android用ゲーム「プロジェクトセカイ カラフルステー…

文学フリマ京都8(1/14)に行きました

出店の状況・会場の様子 出店の所感 私の問題と出店名 買ったもの(抜粋) 東京以外の文学フリマへの参加は初めてでした。前々からやってみたいと思っていたものの、東京に出てしまうとなかなか新しい冊子を作るタイミングが合わず、躊躇していました。しか…

文学フリマ京都8(1月14日)で『フィトフィリア;α』を頒布します

bunfree.net 日程 : 2024年1月14日(日) 11:00〜16:00 場所 : 京都市勧業館みやこめっせ 1F 第二展示場 入場無料 「し-41」のスペースに「hesperas」として参加します。 会場図 以下、持っていく本の紹介です。 『フィトフィリア;α』(新刊)について 私と…

「フィトフィリア」とは何でないか――序にかえて (『フィトフィリア;α』収録)

以下は、文学フリマ京都8で頒布予定の『フィトフィリア;α』の序文です。 頒布については以下の記事を御覧ください。 dismal-dusk.hatenablog.com 「フィトフィリア」とは何でないか――序にかえて 「フィトフィリア」(phytophilia)*1。これは造語というほど…

2023年に読んでいたマンガ作品備忘録

昨年はこちら。 dismal-dusk.hatenablog.com 読んだ媒体ごとに分け、読んだのが昔である順に挙げていきます。特に感想がないもの、様々な理由から評価できないと思ったものは含まれていません。 なお明らかなR18レーベルの作品はリンク貼ってないので、18歳…

文学フリマ東京37(11/11)に行ってきました

投稿 会場の様子・買ったもの(抜粋) 今回の文学フリマ東京に出店はしませんでした。人生に迷って右往左往していたら上半期が終わり、特に何も書けずにいたからです。 投稿 ただ、文章を一つだけ同人誌に載せてもらいました。 「ゼロ年代研究会」という、京…

流行曲に性愛疲労の物語を見出してしまう話(DAZBEE『アディオス』/YOASOBI『アイドル』)

この記事で、『ダーリン』という曲はアロマンティックの視点から共感できる、としていた人がいたことを書いた。 dismal-dusk.hatenablog.com こういう解釈は他の楽曲でもコンテンツでも可能だろうと思っている。ただ、私は「そういう風に受け取ることもでき…

ヤンデレ・メンヘラ的形象に関連するMV・音楽20選

本当はBlogger.comを利用している第2ブログのほうで公開しようと思ったのですが、JASRACの保護下にある楽曲の歌詞を掲載するには通常申請が必要であり、包括契約を結んでいる「はてなブログ」のほうが適していると考えたため、こちらで公開します。 留意事項…

岡本裕一朗『ヘーゲルと現代思想の臨界:ポストモダンのフクロウたち』読書メモ

ヘーゲルと現代思想の臨界―ポストモダンのフクロウたち 作者:岡本 裕一朗 ナカニシヤ出版 Amazon 読んでみたら重要なことが多かったので書き留めました。 未だに誤解されることがあるヘーゲル像の修正に役立つかもしれないと思い、公開します。ちなみに、近…

無責任で一方的で、失踪も引きこもりもせず牛乳を買いに行く「推し」文化の話

たいへん有用な論文があったので紹介します。次に収録されている、村松灯「『推しのいる生』の何が新しいのか」です(以下、「論文」はこれを指します)。 ポップカルチャーの教育思想―アカデミック・ファンが読み解く現代社会― 作者:渡辺 哲男 晃洋書房 Amaz…

天竜川ナコン「インターネット・ピエロ」の詞を深読みしたら最終的に人生が捗ってワロタ

どうも、田原夕です。 突然ですが、今日は天竜川ナコンという方の作った曲を解説していきたいと思います。 まずはご視聴ください。 youtu.be 聴きましたか? どんな気持ちになりましたか? 私は、かつてインターネットで自虐的な投稿ばかりしていた頃の鬱屈…

高崎のZINEイベント「ZINPHONY」に出品します+オフ会しませんか

ZINPHONY参加告知 2023年6月24(土)・25(日)の2日間、群馬県高崎市にてZINEイベント「ZINPHONY」が開催されます。 zinphony.com このたび、田原夕は既刊の『生き延びるための自虐』を出品します。詳細は以下から。 dismal-dusk.hatenablog.com イベント会…

極限状態と「ほんとうの自分」――『Myself;Yourself』星野あさみについて (2)

随分と時間が空いてしまいました。『Myself;Yourself』(以下MY)というアニメ11話についての文章の続きです。 dismal-dusk.hatenablog.com 前回は、あさみが朱里とその家族に悪行を働いてしまった事件の背景にあった事情について見てきました。同時に、なか…

読めていない同人誌・ZINE全78冊の紹介動画を撮りました

GWはどこにも行けず、次回の文学フリマ東京も無理すれば行けるが無理する気にもなれず、知人と予定が合うこともなく、鬱々としていたので深夜に独り言を喋り続けて動画を撮りました。 読めていない同人誌・ZINE全78冊紹介します(1/3) www.youtube.com 発行…

フェアプレーより蝶を選ぶ――『ロックマンエグゼ』(漫画版)のセレナードはなぜ魅力的なのか

今回は、小学館の漫画・ホビー情報雑誌『コロコロコミック』上で20年ほど前に連載された、とある漫画のキャラクターについての話をします。ファンの叫び的な性質が強い文章であるため、こちらのブログに掲載することにします。 鷹岬諒『ロックマンエグゼ』は…

なかったことにされた告白――『Myself;Yourself』星野あさみについて (1)

当記事は、同名の全年齢向けノベルゲームを原作として、2005年から06年にかけて放映された『Myself;Yourself』(以下、MY)というアニメについて語るものです。 なお、このアニメはキャラクター名とビジュアルこそ原作ゲームと共通であるものの、ストーリー…

文学フリマで買った本の感想(文芸誌編)

今回は、第33回・第34回文学フリマ東京(2021年11月・2022年5月)で頒布されていた文芸誌のいくつかを読んだので紹介します。前回はこちら。 dismal-dusk.hatenablog.com もう半年以上前のため入手できるかわからないものもありますが、私はべつに販促をお願…