2024年に読んでいたマンガ作品備忘録

今年もやります。昨年はこちら。

dismal-dusk.hatenablog.com

 

読んだ媒体ごとに分け、読了日昇順(昔であるほど上)に挙げて感想を書いていきます。特に感想がないもの、様々な理由から評価できないと思ったものは含まれていません。

なお明らかなR18レーベルの作品はリンク貼ってないので、18歳以上の方は自分で検索して見つけてください。

 

魔法を信じるかい?

全3巻

大御所、谷川先生の伝奇っぽい作品。序盤の不吉な演出やミサオの台詞回しなどは洗練されていて流石だと思いましたが、サブローの魅力があまり見えなかった気がします(過去の女とケリつけないやつは少女漫画的にアウトでは?)。

キャットファイト気味のシーンがあったりして、こういうのも描いていたんだと意外に感じます。割と迷走している冒険作なのかなと思いました。なぜか突然ご当地アイドル活動が始まるのとか謎すぎる……

 

めがはーと

全1巻

「残った寿命を親族に譲渡できる」という設定が共通する短編集。見た目や才能によって引き裂かれるという話が多いです。

3つ目だったかの「自分のために生きることができなかった自分の弱さ」などは、若干のゼロ年代的(浜崎あゆみ的?)レトリックを感じました。

 

BetsucomiハイセレクションBITTER泣けちゃう恋物

全1巻

芦原先生・桜小路先生はすでに別の単行本で読んだ短編だったので割愛。

レースクイーンの競い合いの話(和泉かねよし)。暴行も含めたマウントの取り合い。綾瀬りう「まっしろ記念日」。絵はとても好きでした。少女漫画でたまにあるのが「力では男に叶わない」と知るような恐怖体験なんですが、この作品にもありました。その怖さのあまり男に暴言を投げつけるという流れが印象的です。あ、泣けるって感動するとかじゃなく戦いに負けて悔し泣きするとか怖くて泣くとかそういう意味ですか?

 

この手をはなさない

全2巻

こどものおもちゃ』で有名な小花美穂先生の作品。ギャグやキャラクター造形にはちょっと合わないノリを感じますが、男女どちらも境遇はかなり過酷で笑えない。

千葉のヤンキーが意外と金持ちだとか、グレて正規の就労ルートから外れるとか、郊外っぽい話が厚いのが特徴的なところかなと(それは少女漫画がずっと大事にしてきた部分だと思うのですが)。「絶望のさらに下は無気力」という言葉が重く、生活保護まわりとかで似たような話を聞いたことがあります。貧困にある人が皆フルーツバスケットの透のようではなく、この話の由香子のように適当でダウナーな方がむしろ普通なのだろうなと。

 

げんしけん

全21巻

あまり精神状態がよくない中で読んだため、感想が上記のような感じになりました。第2部も読んでいますがそこまで印象に残るところはなく。斑目の回避的ムーブって『友達だった2人が付き合って0日で結婚を決めた話』(後述)と共通する所あるなと感じました。

 

神風怪盗ジャンヌ

全7巻

突然レイプ未遂があったり番外編で舌入れがあったりでビビります。過激ですよねこの時代の少女漫画…… いきなり天界に飛ばされたり名古屋が捕まったり後半は超展開ラッシュだなと思いました。

もう一人の主人公とも言えるフィンの過去は理不尽でつらかったです。これは日下部まろんもですが、理不尽な目に合ったときに「神」が持ち出されることが意外と多く、神学してると思った覚えがあります。「どんなひどい目に遭わされても、神は造ったものの成り行きを見守るだけで助けることはない」みたいな、ある意味で正統な見解を述べてたりしました。

よく取り沙汰される、主人公が処女でなくなったのに力を使えるのはああだこうだという話より、この作品の神の話をちゃんと取り上げたほうがいいだろと思っています。

 

天然ビターチョコレート

全3巻

芦原妃名子先生の作品。憧れの先輩に影響されてテニスを始め、晴れて付き合い始め色々あって別れるという道をたどります。芦原先生は、どこかつらそうに生きてる男の冷酷さやある種の崇高さみたいなものを描くのが異常に上手いです。ただ、そういう男に惹かれる気持ちもわかるけども、着地点としては友だち夫婦みたいになれる相手がいいよねとなりがちな気がします(『砂時計』とかもそうでした)。情操教育的にはそれで正解なのかもしれないですが。

男が本当に燃え尽きてしまう寸前なのでそれを支える、みたいなガチの共依存が見られ、しかも最終的にはそれを脱しなければならないと考える、そういう構図で芦原作品を見直してみるのもいいかもしれないですね。

 

Kindle(途中まで)

鬼畜英雄

2巻まで(既刊10巻)

R18シーンに力を入れたダークファンタジーです。非転生。

画面の見せ方がうまいし設定も凝っているなと思いました。ストーリー的には男性向けエロのある水戸黄門みたいなものなので、安心感しかないです。こういう話、いつの時代も需要あるんだろうなと思っていますが、それにしても10巻継続はすごい。

 

29歳・地味局の突然なモテ期 年下後輩とオフィスで抜かず3発(恋愛宣言)

3巻まで(既刊8巻)

以前から読んでいるシリーズの続きがKUに追加されたため読みました。「親の不倫などの影響で女性不信」という、レディースコミックから続く典型的な男性像が明らかになります。

私の身近ではあまりこういう話をしてる男性って聞いたことなくて、むしろ結婚に夢を抱けない女性の心理なのではないかと思います。もしくは、男の間には結婚観について語る習慣が無いということかもしれませんが。

3巻51頁の主人公の返し「でも私は大利根くんのお母さんとはちがう!」マジでそれだとは思いますが、親がかかわる問題って他人がどうこう言ってもあまり変わらない難しさあるなと思います。

 

乙女ゲーの悪役令嬢なのに王子とエロ展開になるんですが!? (BABY G-Side)

1巻まで(既刊3巻)

ガワは悪役令嬢転生モノなのですが、TLというか男性向けエロ漫画の要素を強く感じました。ストーリー的には徐々に主人公がほだされていく感じだとは思うので、そこまで面白みは感じられなくなってきました。

 

ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです

1巻まで(全7巻)

前半は正直退屈ですが、後半の叔父編はかなりごちゃごちゃしてきて良かったです。心の内を全て話させ自らに依存させる魔法が使えても、魅了された側が暴走して墓穴を掘ることもあると。こういう精神系魔法の難しさみたいなもの、もっと特集されてもよいはずだと思います。

 

友達だった2人が付き合って0日で結婚を決めた話

20数話まで(新版全2巻)

もとはブログ連載だったようですが、親族挨拶のところまではKindle無料で読んだのでここに。今は書籍化された新版もあります。

実際の恋愛ってこういうにじり寄るような仕方で進むよな~という点がすごくリアルに描かれていてよかったです。2000年代前半の話だったようですが、やはり恋愛でガツガツ行けない人というか、どうしても予防線を張りまくってしまう人はどこにでもいたのだなと思いました。その腰が引けている感じをもっと記述しておきたいという思いを新たにしました。

 

推しにガチ恋しちゃったら

1巻まで(既刊5巻)

推しとの関係はなんか伝統的なチャラ男系の作品って感じで既視感がありますが、蓋を開けてみたら女同士の情念の話でした。ディテールはキラキラ芸能界とか夜の世界で、後者のイメージは少女漫画ではちょっと目新しく感じます。TLのホスト物みたいな? スレた世界の中では、謎の時代錯誤的潔癖さを見せる主人公が貴重に見えますね。

 

闇川さんはやみかわいい

全2巻

サクッと読めるのですがガワだけ使ったコメディとかではなく、闇川さんがこういう人間であることには必然性があるのだというスタンスが出ていてよかったです。精神保健福祉に対する理解を感じさせました。

 

デキる男女のデキない恋

1巻まで(既刊5巻)

『キオクカプセル』で名前は覚えていた作家、龍本みお先生。当作は特にひねった設定はなく、仕事描写もそこまで濃くないオフィスラブですが、絵柄や話を進める速度が好きです。恋愛するにも、仕事が忙しく途中若干ダレるところとか、自己開示を丁寧にやっていくところとか、身につまされるところがありました。

最後の「よかったねえ」はどこか二宮ひかる感がありました。この巻で終わっても正直いいなと思ったのですが、きっとこれからが大変なのだろうな……

 

悪党一家の愛娘、転生先も乙女ゲームの極道令嬢でした。~最上級ランクの悪役さま、その溺愛は不要です!~@COMIC

1巻のみ(既刊3巻)

タイトルを半分くらいにすべきだろ常識的に考えて。主人公の転生前が最初から結構しっかり示される珍しいタイプの悪役令嬢転生モノです。

表紙の男はたしかに悪役という言葉でくくるしかないほど、得体が知れなくて恐ろしい感じの演出になってます。なんか「おもしれー女」的執着を「溺愛」と謳ってる作品が多い気が。

TLレーベルとは雰囲気が少し違うので、バトル物と見たほうがいいのかも。いろいろ派閥が控えてたり主人公の能力に秘密があったりで、話長くなりそうな雰囲気です。

 

吸血童貞、乳を吸う。(BABY G-Side)

1巻のみ(既刊3巻)

割と面白い。世界観もよく出来てるしエロも男性向け要素をちょうどよくブレンドしています。興奮すると性格が豹変するやつ、他の話でもよく見ますが割と怖い現象なのではと思わなくもないですね。

 

王宮を追放された聖女ですが、実は本物の悪女は妹だと気づいてももう遅い ~私は価値を認めてくれる公爵と幸せになります~ コミック版

1巻のみ(全2巻)

文字情報が多いです。恋愛要素はかなり薄くて領地経営の話が主軸になります。マジでずっと物価や農作物の話をしています。

高齢男性の作画に異常に気合が入っていて、作画の方(二戸謙介さん)はもっと色んなところで活躍を見たいと感じました。

 

サクラ、サク。

1巻のみ(全9巻)

感謝を伝えたいという言葉の宛先が実は違ってたという話。派手じゃないが丁寧な心理描写や台詞回しに好感が持てます。主人公がけっこう内省タイプだが影響されやすいところもあるという、定型化しにくいキャラです。過去作に比べて評判はいまいち良くないらしい? なんか話的にデザートとか講談社にありそうな感じします。

 

どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます

3巻まで(全4巻)

転生ではない令嬢モノ。めちゃくちゃに絵がうまいのでR18シーンも良い。レーベル的にアダルトではないですが一応隠しておきます。

ヒロインの性格がこの話の全てという感じです。後ろ向きに驀進しているというか、悲観が極まった人が全てをなぎ倒す方向に転じる瞬間をうまく捉えています。今年読んだ中ではいちばん好みだった話でした。

男のほうが流石にクズすぎという意見を躱すためか、3巻の後のほうで彼視点からいろいろ補足が入ります。こういう話って、誰が悪いのかとか最終的にはどうでもよくなりますよね……

 

アウトブライド ―異系婚姻―

1巻まで(既刊8巻)

男性向けエロ漫画みたいな設定ですが結構面白かったです。異世界転生した主人公が自分の置かれた境遇にブチ切れてノエルを詰めるところは正論だし、人種差別への抗議みたいなものにも通じてるなとも思いました。その点で考えが変わってハッピーエンドになるのがあまり想像できないのですが。

 

恋の呪いは愛で解け

1巻まで(既刊)

性に関わるコンプレックスが絡むオフィスラブ。何かこういうの多くないですか? でもかなり手が込んでいる作品と思います。仕事描写ちゃんとしてるし、元カレもただ悪印象を抱くような相手ではないし。

展開が早く画面もうるさめですが、(主役が)安易に最後までせずに、ケアに徹する展開に期待が持てました。

 

顔に泥を塗る

2巻まで(全8巻)

彼氏のことを気にして自由にメイクができない人の話。ちょっと若者の存在がマジカルすぎないかと思いもしますが、モラハラ描写は中々度が強いので分析する価値はあるかもしれないです。嫌な思い出ある人は閲覧注意レベル。

2巻はより自律について議論の深みが出て、弟を絡めてきたのもストーリー上の無理がなく非常にうまいです。「人に決めてもらったほうが楽」というのは、恋愛漫画では昔から出てきたテーマではありました(『本気のしるし』とか)。これでモラハラ男の方の苦悩なども出てきたらさらにいいのですが。

ドラマになったそうですが、キツい描写はそのままなんでしょうか。ちょっと気になるところです。

土曜ナイトドラマ『顔に泥を塗る』|テレビ朝日

 

キミと越えて恋になる

1巻まで(既刊7巻)

獣人とのクラスメイトとの恋愛(まだ友人関係?)。なかなか際どく見えますが法律やコミュニティの雰囲気も無理なく描かれており、獣人である繫のキャラクターが穏やかで思慮深いのが好感が持てます。「繫」という名前にも伏線がありそうですね。

 

すってんてんちゃんお休み日記~休職したって休めません編~

全1巻

退職について考え始めたときに読んだ1冊。単なるうつ・適応障害体験記というだけではなく、福祉業界の職場文化や休職中の生活や大学院生の挙動について観察するエッセイ漫画でもありました。

職場で誰かの面目を立てるようにするとか、同棲中の衝突とか、「おかしいのでは」と思うことがたくさんあると思うのですが、それを批判し変えろと要求するよりは「ふしぎだなあ」と一旦受け止める感じになる主人公が独特でした。エンタメとして爽快感はないなと思うこともあれば、柔軟な人だなと思うこともありました。

 

ふたりで恋をする理由

1巻まで(既刊12巻)

かなり典型的な一目惚れ展開ですが、普通におもしろいです。主人公が積極的に行動していた理由が自分自身の過去からとても論理的に語られていて、高校生なのにしっかりしてんなあと感心してしまいました。男たちには少し陰がありそうな感じが良いですね。

 

一条さんは××が我慢できない ~今夜、孤高の彼を調教します(※処女なのに!)~【単行本版】 (ピュールコミックス)

あるコンプレックスで悩み人に触れられない男とのオフィスラブ。というのはともかく、後半で主人公が通りすがりのおじさんと事故るところから様子がおかしくなります。右手をガチで怪我して入浴介助してもらう主人公とは……

あと町外れに一軒家(なぜかアンティーク風)を借りているのも不思議です。細かいところが気になってしょうがないのですが、私の感覚がおかしいのでしょうか?

 

虜囚の恋~お世話していた騎士団長に溺愛されてるようです~【単行本版】

1巻まで(既刊4巻)

拷問されている隣国の騎士の世話役をしていたことがもとで、その隣国に移り住み生活保障されることになるバツイチ女性の話。親にも元夫にも見捨てられた彼女が深い諦めと猜疑心を身に着けてしまった描写がたびたびあり、これは元の小説からよく考えられたものだろうとわかりました。王道シンデレラストーリーに説得感を持たせるディテールに拍手を送りたいです。

時代設定は謎ですが植物園があるんですね。夕方のシーンが美しく絵のレベルの高さも感じました。

 

やばい兄妹 (comic meltyKILL)

4話まで

分類的には近親相姦ものになるのだと思いますが、性的に求める女性の描写がリアルで怖かったです。かつてのヤンデレの表層的でないところを継承している感じがします。今の華やかな病み系のファッションと違い、見た目としては非常にモサいというか、洗練されていないところが特徴的です。舞台は都内でなく札幌という地方都市になっているのも珍しい。この垢抜けない感じにすごく既視感がありました。

4話まで出ていますが、一向に更新されません。打ち切りになってしまったのでしょうか。

 

ポケットモンスタースペシャル

7巻(イエロー編完結まで)既刊64巻

かつて無料公開してたときに読んだ気もしますが、改めて買って読了しました。

かなりハードな戦闘描写にも驚かされましたが、原作には出てこないオリジナルキャラクターが魅力的すぎました。流浪のガチ犯罪者であり準主役でもあるブルー、ポケモン同士の直接対決を徹底して避け、進化システムにも抵抗する第2主人公イエロー(ポケモンのゲーム性全否定では?)など。ゲームのコミカライズというより、独立したエンタメとして評価するべきなのではと思っています。

 

お局様は腐女子

1巻まで(既刊3巻)

絵はあまりTLっぽくなく、どちらかというとエッセイ漫画とか4コマとかにありそうな感じです。同人活動の熱量や趣味部屋などが存在感あるように描かれているため、近年のオタク恋愛ものではいい感じなのかなと思っています。歳いって働きながら同人続けてる人は本物ですからね。面構えが違います。

102頁。

 

山田くんと7人の魔女

3巻まで(全28巻)

魔女とタイトルにあるのですが、別に表紙のようなビジュアルはなく、入れ替わり系のラブコメに部活動要素が少々という感じ。なんか期待してたのと違うな……という印象を持っていました。3巻時点でも魔女についてはほとんどわからないので、機会があったら続きを読む予定です。

 

Kindle(既刊読了)

アルボスアニマ

既刊5巻

19世紀を舞台に、特殊な力をもつ植物採集家・ノアを主人公に描いた物語です。かなり時代考証がきちんとなされていて、当時の国際情勢や文化についてよくわかります。主人公は肉体派ではないですが、周りが物騒なので割とバトル漫画的な場面も多い。

『イーフィの植物図鑑』と世界設定は近いけれど、雰囲気が随分違います。こちらはあくまで植物は重要な財の一つかなという感じです。思想的含みはそこまでない。

 

愛人-AI・REN- 特別愛蔵版

全2巻。

結構ガチなSF設定と日常描写が交互に描かれる不思議な雰囲気の話でした。29話「ひとごろしの夢」みたいな話が突然入ってくると私には感想の言いようがないですが、なんと自由な連載だったのだろうと思います。

 

ハネモノ

全3巻(外伝1巻あり)

主人公がちょうど30歳、登場する男性はまた一回り上ということで、よくある恋愛ものよりは少し落ち着いた雰囲気があります。あっさりした画面や絵柄が、やまがたさとみ『うそつきラブレター』を想起させました。

あまり内容を知らずに読んだところ、男のほうの過去にかなり食らうことになりました。前情報無しで読むことをすすめます。

 

烏に単は似合わない

全4巻

hesperas-drafts.blogspot.com

長文感想を書くくらいには総じて良かったです。

 

違国日記

全11巻

去年から続いて読了。ラストは、ああそっちが変化するのかと思いました。人間、歳いっても変われることを言えたのはよかったのかなと。

意外と、才能や受験の話が取り上げられることが多かったですね。また、なにもない「砂漠」が心象風景として描かれるのは私の興味に近くて、考えるべきことがありそうだと思いました。

 

ライコネンの熱帯魚 完全版

全2巻。

様々な魚の飼育とフィンランドの魔女たちを組み合わせた不思議な漫画。萌ハーレムエロゲっぽい雰囲気はありながらも、主人公の特殊な半生、疎外されてる女子の友人、やや厭世的なライコネン等、暗い話ではないのにどこかダウナーな雰囲気が印象に残りました。

ちなみに北欧の魔女は集会を開かず、個々に生活していたといわれています。

 

女神の疵痕

既刊2巻

初期からその節はありましたが、先生は最近ますます食にかける情熱がものすごくなっています。これも半分グルメ漫画だったのかもしれない。

ともあれ、2巻に入って話の裏側がほとんどすべて明かされました。なんか今回は若干の事件ものというか、死ぬとか行方不明にさせるとかが冗談じゃなくチラつかされてるのが新しいところかもしれません。正直そこを求めて読んでるわけではないですが……

 

マンガ図書館Z

同サイトは今年11月26日に運営を停止したようですが、Kindle版が残っていたので紹介します。

恋するまねき猫

読了話記録せず(全2巻)

2005年に秋田書店の『ミステリーボニータ』で発表された作品らしいですが、なぜかマンガ図書館Zで無料公開していたので読みました。素晴らしかったです。

骨董店を舞台にした一話完結型の物語です。毎回ほとんど定型化されているのですが、無理のない分量と描写で絵も安定しています。

当の作品は、近世以来の文化や教養をしっかり継承していることがよく分かる上に、いやらしくない必然的な紹介がありました。この時期の少女漫画は、「思いの込められた古い物」をテーマにした作品がたまに見られたようです。『王様の質屋』など桜小路かのこ作品はその典型ですが、もっと昔に遡ることもできるでしょう。

 

ジャンプ+

カグラバチ

www.shonenjump.com

3話(1巻途中)まで。展開と主人公の動機設定がスマートで戦闘も格好いいですね。結構グロいなと思いましたが少年誌ってどこもこんな感じなんですか?

 

Webアクション

石神戦記

comic-action.com

2話まで(1巻途中)

衝撃的な展開から始まる和風ファンタジーです。緊迫感がある中で活路を見出す序盤がとても説得的で良かったと思います。戦闘ものはどの話も導入がすごいな……

 

コミックDAYS読み切り

2作くらいあったのですが、はてなブックマークのコメント見たらうんざりしたので感想は書きません。

 

Twitter(X)

私の魔法

twicomi.com

短いのですぐ読めますが、根性だけは張り続けるセカイ系主人公のエッセンスが詰まっているなと感じた作品でした。キャラクターのデザインが独特で印象に残っています。

 

裏サンデー

パンをナメるな!

urasunday.com

3話(1巻途中)まで。引きこもりの19歳無職が親戚のパン屋の店長代理に指名される話です。やっぱ芸は身を助くというのと、親戚人脈でなんとかやってくしかないよなということを思います。鎌倉が舞台というのはあまり見ないのですが、どういう土地なのか気になっています。

 

異世界リュウジ 至高と虚無のバズレシピ旅

urasunday.com

3話まで(単行本なし)。勢いのある料理系YouTuberが異世界転生という時流×時流みたいな作品ですがけっこう面白く読めます。叩き上げのスターであるリュウジ氏の来歴と、なろう系主人公でたまに見られる無頼感が相性良いのだろうなと感じました。

あと食糧事情とか衣服とかの細部もナーロッパ(なろう系作品特有の西洋中世風世界)の中では実情に近いのかもと思っています。シスターの髪とかもちゃんと頭巾で隠してますしね。

 

付記

身辺がバタバタしていたため下半期はあまり読めなかったのですが、物理本の割合がいつもより少し多かったかなと思います。アプリを開く習慣がなくなりWebの漫画を読み切る気力もなくなっていたので、そちらは激減しました。

題材としては、TLでは性的接触にコンプレックスがある人の話が多かったなと思います。意識してそういうのを探していたわけではないのですが。1~2話くらいで初コンタクトまで行く作品もある中、そのテーマの作品群はゆっくりとキャラを描いていくものが多かったですね。まあそんなすぐヤッてしまったら解決ってことになって話終わっちゃうので……
少女漫画では、偶然なのか「電車で親切にされる」という場面から始まる恋愛ものが2作。最近の少女漫画のヒーローって初っ端から人徳が求められるのか……と隔世の感を覚えています。

他の作品を並べてみて思うのは、転生しないファンタジー系の物語も転生系とわりと区別なく共存してるなということでした。非転生の物語では、女性主人公や登場人物が身近な他人に深い諦めを抱いていることが多く、陰鬱な人間ドラマがある印象を受けました。この路線にも引き続き注目していきたいですね。

一応、次に作る個人誌の手がかりとして「魔法」「魔女」に関する作品を読んでみようという動機もあったのですが、あまり参考になるような作品は見つからず。『ヤンデレ系乙女ゲーの世界に転生してしまったようです』の精神系魔法は面白かったですけどね。魔法があっても、結局は人間関係を自由に操作できるわけではない、という……

 

今年は個人誌を準備もできず、そこまで読書もできずという停滞の年でした。来年は何かやれたらと思います。皆様、よい年をお迎えください。