女生徒の感覚

 最近はこの先何をテーマに研究しようか考えているが、その候補が一つあるので書き留めておく。

 中学以来、今よりもっと実存的な気分になり、日々が苦痛だと感じていた時期に必ず抱いてきた感覚がある。それを実に精確に言い当てていたのが、太宰治の『女生徒』の一節だった。

続きを読む